地方中小企業のEC運営実態について

ECサイトの出店が容易になった事、昨今の感染症による通販事業の急速な成長によって、今まで実店舗のみで運営していた企業さんが続々とEC業界に参入しています。特にローカルの中小企業さんにおいては、感染症による影響で実店舗に足を運んで下さったお客さんが激減、インバウンド需要がなくなり、ピンチとなって出店を検討されている方も多いかと。私の住んでいる町は観光資源が豊富な町で普段は国内外のお客様で歓楽シーズンは賑わうところなのですが、感染症の影響が大きく苦しんでいらっしゃる中小企業さんのお声を耳にする機会が多いです。しかし、一部のECの整備が整っている企業さんにおいては巣篭もり需要による通販事業の業績がアップしているところもあります。「それならみんなECサイト作って商品・サービスを売ればいいじゃないか」と言われる方もいますが、そんな簡単なモノではありません。

ネット・ECに強い人材どころか、ただでさえ人材不足な地方中小企業

通販事業の急速な需要の拡大によって、首都圏でもEC運営経験者の確保が難しいのが現状です。そんな現状の中で地方でEC運営経験者を確保する事はさらに難しく、また人材の育成するとしても環境がありません。確かにECサイトを出店するだけなら昔ほど難しくはないかもしれませんが、そもそも出店サイトをどの様に運営していくのか?マーケティングをして戦略を立てられるのか?など課題が山積みです。ただでさえ、地方における人材が難しい中、ECやネットに強い人材をとなると…。実際に私が地方ECサイトのストアマネージャーを運営していた頃に、人材を募集してもEC経験者どころかPC初心者がほとんどでした。その為に1人の人材に多くの負担がかかる事を自分の身をもって体験したのでした。

EC運営経験が実際にあるEC支援会社が地方では少ない

現場がわからない、経験した事のない人間にわかるわけがない。どんな業種でも思う事ではありますが、ECサイトを制作できる会社は地方にも少ないとしても、その会社がEC運営経験があったり、ECサイト運営実績のある人材がいる事がほとんどない為に出店は出来てもほとんど売れてないお店を何店舗も実際に見ています。何の根拠もなくECサイト作れば売れますから作りましょう!今はECの時代ですから!とサイト制作を進めてくるWeb会社にはご注意を。

テレビや新聞等には広告予算を捻出するが、Web広告には捻出しづらい

昔ほどではないとはいえ、まだまだWeb広告に対して出費・投資する事には腰が重い企業さんも多いと思います。テレビや新聞・ポスター・パンフレットなどの紙媒体には広告予算をかけれるけど、Web広告には中々手を出せない。これは経営者さんがWeb広告に対する知識や理解によって改善される事も多いですが、中々理解してもらいづらいところではあります。例えば、EC運営担当者さんが経営者さんにWeb広告費を捻出してもらった場合でもその広告に対して経営者さんの広告に対する(費用対効果)要求が高い為にEC運営担当者さんが思う様に集客の為の広告施策が打ちづらいなんて事も耳にします。

まとめ

私が思い浮かぶ地方のEC運営における大きな問題点は上記の3つでした(他にも多々ありますが)。地方EC業界の現場で感じた問題点は未だ解消されていないのが現状です。10年前に初めて楽天市場での販売・商品開発・運営・マーケティングに携わり、その後にAmazon、Yahooショッピング、wowma、…と複数店舗の立ち上げから運営を経験させていただきましたが、地方におけるECサイトの運営はまだまだ未発展ですし、まだまだ各地方にあるヒトの目に触れてない素晴らしい商品やサービスが多く眠っています。時間はかかっても、地方の企業さんがECを活用することによって、今での以上の利益と新たな価値を生み出していけるお手伝いが出来ればと思っています。